どうも、俳優の吉田です。
遂に明日から「モノローグEXPO」、通称「モノスポ」が開催されます。
今日は本番に向けての、段取り決めの時間でした。
モノローグは基本、役者個々人で準備します。要はここで「初めまして」の人が沢山いました。
一緒の舞台をやるのに、なんか変な感じです(笑)
さて、これに向けて稽古を重ねてきました。
今のうちに言っておきますが、この本選に出れて本当に良かったなと思いました。
一人の限界を感じていた
The All Mighnorityを立ち上げてから、まぁ去年ぐらいからですね。お芝居に関しては「光と熙」以外、ほぼ一人でやっていきました。
※疫病流行期は客演だったので…。
はじめは一人で準備したりするのは楽しいんです。
楽しいんですが、一人だと限界をどうしても感じてしまう。
どうしても自分の思考の癖や偏った好みが出ていしまい、乗り越えられない壁というものを感じてしまうのです。
自己満足でやる分には、まぁいいんですがね。
やっぱりお客さんもいるし、良いもの見せたいじゃないですか。
自分の芝居の癖を自分で指摘して、自分で乗り越えるってのは、相当訓練しないと到達できない領域です。
さらにこの「悪魔」という戯曲は「いじめ」が非常に重要なキーワードです。
前回吉田が出演しました、モノスポ9月の予選でも「悪魔」を用いたのですが、白状しますとこの「いじめ」という領域に真正面から向き合うことはしませんでした。
理由は単純、心底やりたくなかったからです。
演劇で救われた人×2
今回のモノスポ本選では、池田レゴさんが演出をつけてくれました。
レゴさん自身もここに書いてある通り、壮絶ないじめを体験しています。
コミュニケーションが非常に苦手だった彼はいじめっ子からの格好のサンドバッグだったのです。
そんな中演劇に救われ、それからは凄まじい活躍をされています。
過程が似てるんです。
私も演劇で救われた人です。
私は中学時代までいじめられていました。
結構のんきに生きていたのですが、それが奇異の目で見られて、いつの間にか気味悪がられるようになりました。
小学生の当時は人前で鼻をほじってはいけないとか知らなかったのです(笑)
あと、私はよく泣く子でした。HSPゆえに感受性が高く想像力も豊かだったので、よくもらい泣きをしていたし、人から怒られたときの恐怖が人より大きく感じていたのです。
そんなわけで、まぁいじめられること。吉田菌とかマジで言われてました。
みんな僕をばっちいものとして扱っていました。
低学年では仲が良かった女の子とかが一斉に私の敵に移動したのは本当にショックだった。26歳になった今でも「女子」は恐怖の対象です。怖くてたまりません。因みに「女性」とは仲良くできます。
中学生になると、気のいい仲間が陸上部で得られたので小学生ほどは辛くなかったです。
ただ、昨日まで仲が良かった男子の友達が、本当にある日突然私に冷たくなったことがありました。
「あぁ、小学生の時の俺の話でも聞いたのかな」と察しました。分かってしまったのも、正直悲しかった。
「電車の運転手になる」という夢を抱いていた吉田少年の目はいつしか濁り、「サラリーマン」が僕の夢になっていました。
そしていつもあくびをするようになりました。1時間に3~4回はしていました。眠かったんです。未来に希望があるだなんて思っていませんでした。
高校の時、部活を何にしようかと思って悩んでいたら、「そうだ、声優になろう」と突然閃きました。
これは小学校五年生の時に母親にかつての将来の夢を聞いた時の答えが「声優」だった、という忘れていたエピソードを突然として思い出したのです。
その足で演劇部に仮入部をして、演劇の世界に入りました。
鮮烈でした。
人前でこんなに大きな声を出しても、それが褒められる。そんな世界があったなんて知らなかった。
図体のでかいやつといじめの的になりやすかったこの大きな体も、演劇では武器になった。
演劇をすることで、私の未来は本当に明るくなりました。あれがしたい、これがしたい。欲がわくようになりました。
演劇で未来に希望が持てるようになったのです。
レゴさんに稽古を見てもらったとき、そのいじめから逃がさなかった。
いじめられていた事実から逃げようとする吉田光を、レゴさんは逃さなかった。
本当に怖いことです。蓋をした記憶と向き合うことは本当に怖いこと。
でもそれがようやく活かせる戯曲に出会えたことは幸運なことなんだと思います。
レゴさんにつけてもらってよかった。心底から思います。
さて、ついに明日から本番です。
どこまで向き合いきれるか、正直今も不安が残ります。
でも、できうる限り真正面から見据えていきたいと思います。
日曜夜、まだ残席ございます。ぜひお越しください。
ご予約は以下から。