吉田の体験話

所属していた団体の主宰が蒸発した話

     

どうも、りんです。

今日は、ちょっと衝撃的な体験をお話します。

某舞台スタッフ団体にいました

実は吉田、舞台スタッフの請負の団体にいたことがありました。

どんな団体かというと、舞台スタッフの派遣的な団体で、例えば「照明の仕事を依頼したい」という依頼があったら照明ができる人を寄越す、というような感じ。まぁよくあるスタッフ派遣的な団体です。

私は大道具、要は舞台セットの作成を少々かじっていて、スタッフの勉強をしてみたいという思いもありました。何より入った大きな理由は、主宰をしている人が私にとって信頼ができる人だったからです。
この人のもとに居れば、きっと何か得られるだろう。そんな思いで入ることにしました。

当時は劇団しおむすびに籍を置いていたので、その団体をメインとはいきませんでした。

この団体はある意味派遣のアルバイトのような形で、「この期間に仕事が入ったのですが、どなたかお手伝いしませんか?」という感じで、仕事が入っても関わるか否かの選択は所属している人にあったので、時間拘束性はほぼありませんでした。

なので、しおむすびの活動を優先することができました。
余裕があるときにスタッフの仕事をする、というようなスタンスでその団体とはやらさせていただきました。

派遣された数こそは少なかったでしたが、舞台セット制作にかかわらせていただいたり、照明のプランニングを初めてやってみたり、舞台の仕込みにかかわらせていただいたりと、得難い経験をさせてもらいました。
スタッフの仕事以外にも貢献したい思いがあったので、運営する際のアイディアとかを出したりと運営のお手伝いとかもしていました。

その主宰とはいい関係性だったと思います。

名古屋旅行中に突如訪れた電話

そんなある日、私は毎度おなじみ忍翔(おしょう)と、今も劇団しおむすびに所属している私の親友・石川剛の三人で名古屋旅行に行ってました。

グルメの忍翔に名古屋の美味しいお店に連れてってくれるという旅で滅茶苦茶楽しかったのですが、最終日に一本の不在着信がかかっていたことに気が付きました。

それは団体が懇意にさせていただいている劇団の主宰さんからで、私も何度もお会いしたことがあります。

「あれ?俺にかかってくることあるか?」

と思いながら折り返しで電話をすると、

「主宰さん、知りません?」

という言葉が。どうやらまだ約束の時間にまだ来てないとのこと。

「? どういうことだ?」
と思いながら、「直接連絡してみては?」と言うと、

「いや、連絡してもなんも音沙汰がないんですよ」

とおっしゃる。

「えっ…?」
いや、マジでリアルにこう言ってたと思います。

どうやら連絡しても音沙汰がなくて、どうしたもんかなと思って私に連絡したとのこと。

その流れは納得はしつつも、流石にこちらも慌てながら確認し次第また連絡すると答えてその時は終話。

忍翔と剛には、ちょっと待っててくれないかと言って、団体にいる信頼のおける人に幾人か連絡したところ、どうやらマジで音沙汰が無くなったとのこと。
振り返っても、そんな伏線もなかったですね。本当に突然でした。

その日を境に、私と団体の主宰との連絡が途絶えました。いわゆる、蒸発ってやつです。

結局私はその時名古屋にいたのと、その後の予定も詰まっていて動けなくて、結局その事態は私の知らぬ間に収束。多分、団体にいた音響のお兄さんたちが何とかしてくれたんだと思います。

致し方がないとはいえ、団体に籍を置いていたものとして、その責任をおしつけてしまったことは本当に申し訳ないなと思っています。

一歩間違えていたら大惨事になっていた

いやぁ…

振り返ってもマジで怖いなこの出来事

一歩間違えていたら本当に大惨事になってました。
あの時は大学卒業したてのフリーターで、まだ世間を知らないガキでしたが、一度社員にもなりある程度社会経験を積んだ今になって思うと、本当に恐ろしいですわ、この出来事。

先ほど、吉田の知らないところで事態が収束していたなんて書き方をしていましたが、確実に所属していた団体がご迷惑をおかけしたので、その責任を私も果たすべきだったと思うのですが…どうしても動けなかったのが心残りで…。

多分こういうときって、そんな中でも無理矢理予定作って事態の収束を手伝うのが筋だとは思っているんですが、前述したとおり派遣バイトのような拘束性で吉田のスタッフスキルが見習いに毛が生えた程度のものであった、なんてこともあり厳しいことではありました。

その時にご迷惑をおかけした人たち、団体には、この場を借りて謝罪をば…。

本当にすみませんでした。

今でも、その団体の主宰さんとは完全に音沙汰がありません。
今更連絡寄越されても会いたいとも思いません。

前述したとおり、私なりに信頼ができる人だと思いその団体に入って、スタッフのスキルはまだ駆け出しだったけれども、貢献は何かしらでしたいなと思い、いろいろと運営のアイディアとか考えたりはしていたのですが、それもすべて水泡に帰してしましました。

ひどい形で裏切られたなと思います。
蒸発が発覚した時も、衝撃が強すぎてもはや何の感情もわいてこなかったです。今も何の感情もありません。もう他人なんだなと、そう思っています。

ただ、こんな幕引きになったのは本当に残念でなりません。

因みにこの経験から、もし仮に私が会社を興して首が回らなくなったときには、逃げないで責任を持とうと思うようになりました。
自分が飛んで部下に責任を押し付けることはしないぞと。まあ、当たり前のことなんですけども。

飛ばれるた後に残された人は、酷いことになります。
身をもって経験した話でした。

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