どうも、りんこと吉田です。
全く更新ができていませんでしたが、シアタースコラ日誌16個目です。今月から新たなクラスで3か月のワークが行われていますので、その方々にも役立てるような感じでやれたらいいなと思います。
今回はシアターカフェ後に訪れるアカデミックエッセイという課題についてです。
めっさ早く終わるシアターカフェ
シアタースコラにおけるシアターカフェとは、一応クラスの中に組み込まれている俳優たちが自主的に行う身内の発表会です。詳しくはこちらまで。
さてこのシアターカフェ、俳優たちの発表会とうっていますが、その発表する作品の長さというのはたかが知れています。
1時間?2時間?とんでもない。我々の時は最長でも5分とかでしたかね。その短時間の作品を作るのに膨大な時間と労力がかかります。
そんな短時間で終わる作品の発表会、すぐに終わると思いませんか?
そう、シアターカフェにはおまけのような時間があるのです。
それが鑑賞会です。
映像にはなりますが海外の舞台の映像をみんなで鑑賞する時間が設けられています。因みに我々が鑑賞した作品はGecko、DV8(これは映像作品)、あとはNational Theaterで行われた舞台作品でした。
今振り返っても本当にGeckoは衝撃的だったな…。
この見てる間は羽を伸ばしてだらっと見るだけの時間です。正直ここまでまぁまぁフィジカルを酷使されていて、ただ見るだけでいい時間ってのはありがたいもんですね。おかげでただ楽しい時間を過ごしました。
なんていうとでも思ったか?
はい、そんなわけないですね。そんなわけがあるかいってんだ、あの安本達也が楽させるわけない。
ここでアカデミックエッセイというやつが登場します。鑑賞した作品についてのエッセイです。
このエッセイは提出は自由ですが、締め切りは次回のシアターカフェ前日いっぱいまでになります。繰り返しますが提出は自由です。私の時には一度も提出しない人もいらっしゃいました。提出しないからと言って咎められることは当然ありません。まぁ私は全部出しましたが。
たつやさんに提出した場合、次回のシアターカフェの発表会後に1対1のフィードバックが行われます。
エッセイの添削や不明点の質問、書き方の改善点など、色々とお話が出来ます。
これがざっくりとしたアカデミックエッセイの概要となります。
そして現シアタースコラにいる方、これからシアタースコラの3か月クラスを受けるに言いたいことなのですが、エッセイは書いた方が良いと思います。もちろん無理のない範囲ではありますが、可能な限り書いた方が良いでしょう。
Critical Thinking
たつやさんからエッセイについての説明があった際に抑えてほしい言葉として教えてくれたのが、「Critical Thinking」という言葉です。
クリティカルシンキング(critical thinking)は、批判的思考とも呼ばれるものであり、感情や主観に流されずに物事を判断しようする思考プロセスです。
Web記事「クリティカルシンキングとは?注目される理由やメリット、実践ポイントを解説」(リンク)より抜粋
演劇作品についてのエッセイと聞くと感想文のように思われがちですが、アカデミックエッセイでは個人の感想を求められていません。書き方も主観的ではなく客観的な物言いを求められます。とはいえ、演劇のエッセイというのはどうしたって主観性ははらんでしまうので、あくまでなるべく客観的に綴るというのがこのエッセイのルールとなります。
例えば「この表現が良いと思った」という物言いではないということです。これは感想文で個人の主観が強い書き方になります。
「この舞台表現は○○ということを描かれており、作品全体においては△△という効果が働いている」というような、客観的視点から論ずる書き方が求められます。
さて、この二つの論じ方を比較してどちらの方が説得力があるでしょうか?
私はこの30年間の人生の中で客観性のある言い方・論じ方ができるようになるというのは俳優以外でも社会人として生活していく上で非常に重要なスキルであると思っています。
俳優以外の仕事でこういった考え方や論じ方ができるようになるメリットというのは言わずもがなでしょう。こういう言い方ができるようになると自身の意見の説得力が格段に上がります。例えば自分の仕事環境の改善を訴えたり、健康状態を鑑みた働き方の提案だったりと、客観性のある意見を発言することができるだけでその交渉のテーブルに着けることが可能になります。これは経験談ですが、交渉の席につけるのとつけないのとでマジで大きな開きがあります。
さて俳優ではどうでしょうか?
集団創作の現場において自分が一表現者としての意見や提案を発する機会というのは、思いのほか溢れています(勿論閉口した方が良い場面もありますが)。
そこで「私はこう思う」という発言をすると「それはお前の好みだろ」と思われてしまいがちです。そこでどうしたら自分の意見が自身の環境に浸透するのかというのは、実は重要なスキルだったりします。
特にディバイジングのような集団創作においては本当に必要です。主観性の強い意見が飛び交うと空気が悪くなります。これはガチ。思い出したくもないレベルで。
なので、言い方・書き方を考えるという訓練としては、アカデミックエッセイはかなり有用です。というより有用でした。ここら辺がお勧めする理由の一つです。
盗めるようになる
まぁ言い方は良くないかもしれませんが…。
エッセイのもう一つのメリットとして、舞台演劇を観劇した際に、その演出効果の分析ができるようになると自身の創作に使えるが挙げられます。
「ここで○○すると△△という効果が得られるのか…あれっ、これ使えるわ」
みたいな感じで。そうすると、観劇する自分の態度が変わります。
一表現者として、表現のストックが増えるというのは大きな武器ですし、それを熟練する事で更に発展させることができます。
私のを参考までに
というわけでアカデミックエッセイは是非とも書いてみてください。
ここまで書いてもあんまりイメージが付かない方は、私が書いたエッセイとたつやさんの添削したものを公開しますので、参考にしてみてください(たつやさんから許可はとっています)。因みに私はエッセイを書くのが結構好きでした。明らかにブログの書く頻度が今までより増えましたからね。え、そうでもない?HSPのブログは結構コラム的なものが増えてきてるんですよ、実は。
参考になれば!
ではでは!